Awawa by Yuri Urano

As an interdisciplinary artist, Yuri Urano has been very active in and outside of Japan, She’s joined numerous international projects, performed at Mutek Japan and shared the stage with Ryoji Ikeda and Richie Hawtin. ”Awawa” allows us to experience what many refer to as “deep listening”. With “Awa” we find ourselves in the shadowy realms of a dark forest, traversing through the dense undergrowth. After “Shinkai” and “Yuki” take us on a slow descend to the unfathomable depths of the ocean's abyss, we gently ascend to the water surface, drifting till we reach the rescuing shores on the album closer “En”.

地下や海底に関して人類が持つ知識は、宇宙に関するそれとほぼ同じくらい乏しいらしい。直系13,000kmほどのこの惑星は、その終点がどこにあるのかすらもはっきりしない宇宙に比べると無視できるほど小さいにもかかわらず、なんとも興味深い話である。ただそれが故に、その未知の領域は、人類のロマンを刺激し続けてきたのだろう。本作Awawaは、底知れぬAbyssを緩やかに下降していく情景を聴覚を通じて体験しているような緊張感あふれるA面と、その底から地上へと緩やかに上昇していく、より穏やかな質感のB面から構成されている。おびただしい数の無生物の生活音なのか、はたまた地球という大きな生命体の呼吸なのか、はっきりした音の出所は掴めずも、「大小」「遠近」といった立体的なレイヤーの数々が耳に飛び込んでくる。轟音の裏側に耳を澄ませると、それとは対照的ないくつもの小さな音の粒子たちもまたそこにプレイヤーとして存在し、この楽曲に命を吹き込んでいることに気づかせてくれるだろう。同じ場所を通って「行って」「帰ってくる」というテープ媒体の特性にも非常にマッチしたメディテーショナルな一往復のこの旅路は、現代社会において過ぎ去る1秒1秒に錯乱する我々の脳内を、46億年の大風呂敷で包み込み、問答無用でデトックスしてくれる。

道程(Dotei Records)　樋口拓郎

夢山は大阪を拠点にしたアンビエントレーベル。
Muzan Editions is a small label from Osaka, Japan, focusing on ambient and experimental sound.

現在デモを受け付けていない。
No demos.

PLEASE read our returns and shipping policy below.

Facebook
Twitter
SoundCloud